最近、タンパク質〇〇g配合!や女性も高齢者もタンパク質を摂取しよう!と見たり聞いたりしますよね。なにかとタンパク質が必要だと言われるのはなぜでしょう。
また、トレーニングをしている人はタンパク質を必要とは思っているものの、実際にどれくらい必要なのかはっきり説明することが出来ない人もいると思います。
まずはタンパク質の必要性を説明し、必要な量をお伝えしたいと思います。
これを読むのにおすすめな人
- 筋肥大を目的としている人
- トレーニングをしていて食事にもこだわりたい
- 運動をしているのに体力、筋力がつかないという人
- 以前よりも食事の量が減った気がする年齢を重ねた方
目次
- 結論
- タンパク質について知る〜必須アミノ酸〜
- 一般的に必要なタンパク質の量とは?
- まとめ
結論
- BCAAを摂ることで筋分解を防ぎ、筋の合成を促進させる。
- 筋トレ習慣のある人は、一日を通して摂取するタンパク質は「体重×1.6〜2.2g」。
- 1日4食に分けて均等に摂取することが理想。一食あたりタンパク質は0.4〜0.55g/kg。
- 4食に分けることが難しいのであれば、間食にタンパク質を摂る。
- おすすめの間食は豆製品や乳製品を使用したものやタンパク質を多く含む栄養補助食(プロテインやプロテインバーなど)を摂る。
- 動物性タンパク質を摂ることで同化作用を効率よく促進させる。
タンパク質について知る〜必須アミノ酸〜
まず、必須アミノ酸について説明する前にタンパク質とアミノ酸の関係について簡単に説明します。
タンパク質とはアミノ酸と呼ばれる物質が結合しあって出来たものです。
そのため、タンパク質を作るためにはアミノ酸が必要なことはイメージできますよね。
そして、アミノ酸は自然界に約300種類あり、その中でも人体のタンパク質を構成しているのは20種類だけです。
その中でも、人体で生成することができる非必須アミノ酸は11種類。
人体で作ることが出来ず、食事からのみ摂る事ができるのが9種類の必須アミノ酸ということです。
では、なぜ必須アミノ酸が筋肥大にとって必要になってくるのか説明したいと思います。
BCAA(branched-chain amino acid:分岐鎖アミノ酸)
ポイント
- 必須アミノ酸(BCAA)の摂取により筋肉の分解を抑え、筋タンパク質の合成を促進してくれる作用を持っている。
タンパク質摂取による同化作用(筋肉を作る)は、トレーニングにより効果を高めることが出来ますが、栄養を摂ってないと異化作用(筋肉が分解しやすい状態)になってしまいます。
そんな時にBCAAを摂取すると分解することに傾いていた状態が逆転し、筋肉を合成する働きの感受性を高めてくれます。
筋肥大にBCAAが必要な理由は、筋肉の分解を抑制し筋タンパク質の合成を促進させてくれるという効果があるためです。
他にも、BCAAには疲労の軽減効果もあります。
BCAAを摂取すると、疲労物質の生成が抑えられ、疲労の軽減・回復にも効果を発揮する。
監修者:岡田隆・竹並恵里/発行者:田村正隆「筋肉をつくる食事・栄養パーフェクト辞典」
発行所:株式会社ナツメ社(pp.96〜97)
必須アミノ酸ロイシンについて〜年齢を重ねるにつれ必要になるロイシン〜
また、必須アミノ酸の中でもロイシンというのは以上の効果に加え、筋グリコーゲンの回復を促す作用があります。
これは、筋タンパク質合成の反応低下を防ぐことが出来ます。
年齢を重ねると筋肉の合成する際の反応が低下します(同化抵抗性)。
それを防ぐためにはより多くのロイシンを摂取しないといけません。
しかし、ロイシンだけ多く摂取するとその他のBCAAが足りずバランスが悪くなり、筋肥大に悪影響を及ぼすことにもなるので、BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)をバランス良く摂取することが肝心ですね。
一般的に必要なタンパク質の量とは?
ポイント
- タンパク質を取ることで筋力の維持や向上を促進させる。
- タンパク質は1日体重×1.6〜2.2g摂取しよう。
- 食事を4回に分け一食のタンパク質を(体重×0.4〜0.55g)均等に摂取しよう。
- トレーニングが多い人は、男性2.0〜2.6g/kg/日、女性1.8〜2.2g/kg/日タンパク質が必要。
筋トレをしている人なら誰もが経験したことのある筋肉痛は筋肉の損傷によっておきます。そして、筋肉痛は時間とともに軽減していきます。これは損傷部位に対して血中タンパクから栄養を補給し筋肉のタンパク合成を行っているからです。
では、血中のタンパク質が少ないとすると栄養を補給できずに筋損傷を修復することができなくなるのはイメージできますよね。効果的に筋力をつけていくためにもタンパク質の摂取は大事ですよね。
タンパク質必要量の増加は、運動中のアミノ酸の酸化を補うため、また除脂肪組織の増加や運動誘発性筋損傷の修復のための気質供給のために不可欠である。
著者:Brad Schoenfeld/監修者:後藤勝正「骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングへの応用」発行所:有限会社ナップ(pp.202)
ここで必要になってくるのは、運動後にだけタンパク質を摂るのではなく、運動前からもしっかり摂っておくことで運動中、運動後の筋肉の損傷を修復しやすい状態にしておくことが肝心ですね。
では、一日を通してどれくらいのタンパク質を摂取すると良いのでしょうか?
厚労省が発表している日本人の食事摂取基準(2020版)では、成人男性で65g、成人女性で50gとしています。
アメリカでは体重1kgあたり0.8gのタンパク質を摂取することが推奨されています。
男性(女性)では卵であれば約10個分(卵約8個分)、鶏胸肉では(皮なし)300g(鶏胸肉約200g)に相当します。実際は他の食品からも摂っているためイメージしているよりは取りやすいと思います。
しかし、これは運動をしない健康の人が一日安静にして過ごした場合を想定されています。
ですから、運動を行う人やトレーニングをハードや積極的に行う場合は、さらにタンパク質を補充することが肝心になってきます。
高強度トレーニングの初期段階にあるボディビル初心者に必要なタンパク質量は、推奨量(アメリカ)の約2倍の1.6〜1.7g(体重1kgあたり)と言われています。
さらに、タンパク質を摂取する上限は
タンパク質摂取量と筋肥大の用量反応関係は、約2.2g/kg/日で最大に達しこれ以上食事性タンパク質を摂取しても除脂肪量の増加にはつながらない。
著者:Brad Schoenfeld/監修者:後藤勝正「骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングへの応用」発行所:有限会社ナップ(pp.202)
とあるため、筋肥大を目的としている人やトレーニングを行う人が摂取するタンパク質は1日体重×1.6〜2.2g摂取することが理想的ですね。
トレーニングをしている人は、一日で取るタンパク質の量を増やすことは大事ですね。
また、かなりハードに行う人はタンパク質の消費量も多いため、男性2.0〜2.6g/kg/日、女性1.8〜2.2g/kg/日タンパク質が必要になってきます。
日本人は多くの方が一日3食である人が多いと思います。
忙しい人は一日2食という方もいるのではないでしょうか?
体重60kgの人が一日で摂取するタンパク質の量は96〜132g摂る必要があります。
1日3食の人では一食あたり32〜44g、1日2食の人は48〜66g摂る必要があります。
これは、一食で胸肉を約200g〜300g摂取しなければなりません。
かなりきついなと、僕は感じます^^;
そのため、4食に分けることをおすすめします。
1日4食であれば一食あたり24〜33gです。
胸肉100gまたは、プロテイン一食分に相当します。
4食に分けることが難しいのであれば、間食(おやつ)でタンパク質を摂ることがおすすめです。
おすすめの間食は大豆製品や乳製品を使用したものやタンパク質を多く含む栄養補助食(プロテインやプロテインバーなど)です。
ただし、脂質や糖質を多く含むものもあるため栄養成分表示をよく見てから購入してみてください。
まとめ
筋肥大を目的としてトレーニングをするときは食事のことも気にかけないといけません。
運動後の筋損傷を回復するために運動後のプロテインや食事でタンパク質を取ることが大事です。
しかし、運動前から摂取しておくことで運動中の筋分解を抑制しできるだけの筋内のタンパク質を摂っておくことが大事ですね。
筋肥大を促進させやすいタンパク質の「量」に意識を向けることが効果的な筋肥大を近づけるということを説明しました。僕もなぜタンパク質が必要でどのくらいの量が必要か勉強になりました。
どこかのタイミングで僕の食事内容も公開していこうと思います。
できるだけ彩りがあって、安く手軽に摂取できる食事を考えていこうと思います。
おすすめの食事やタンパク質を多く含む間食があればコメントに書いていただけると参考にしていきたいと思いますので気軽に記入してください。
今回も参考にした文献は、こちらです。
細かい内容が気になるという人は、ぜひ読むことをおすすめします。
それでは、良い健活を。
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