【訪問リハビリ】訪リハに求められること〜セラピストに求められるスキル〜

僕は4月より訪問リハビリで仕事をすることになりました。今までは病院にて勤めており、いわゆる回復期リハビリテーション病棟にて治療・介入を行っていました。

そのため、次の訪問リハビリという分野で働く前に勉強したので今回は、訪問リハビリが社会(世の中)からどのように求められているのかをアウトプットしていこうと思います。

目次

  • 結論
  • 信頼関係に必要なもの
  • セラピストとして求められるスキル
  • チームアプローチでいいサービスを提供するには
  • まとめ

結論

  • 信頼関係の構築に必要なのは「接遇」が大事。「挨拶・身だしなみ・表情・態度・言葉遣い
  • セラピストとして求められるスキルは、ただ知識(情報)を押し付けるのではなく対象者の経験や考え、抱えている疑問をその人に合った解決策を提案できる知識を持っておくこと。
  • チームアプローチはチームを構成するメンバーの特徴を相互に理解し、それを活かすことが肝心。
  • セラピストから発信できることは多くあり、専門性を活かし情報共有して積極的に介入する。
  • 参考文献「訪問リハビリテーション アドバイスブック」

信頼関係に必要なもの

訪問リハビリだけに限ったことではありませんが、セラピストは対象者(患者様、利用者様)との信頼関係は最も大事です。そのため、開始時は特に注意しないといけないですよね。

そして、信頼関係の構築に必要なものは接遇です。

細かく言うと、「挨拶・身だしなみ・表情・態度・言葉遣い」です。

社会人になって最初に研修する会社も多いのではないでしょうか。(僕は入社ガイダンスで行いました。)

まず、大前提に訪問リハビリでのセラピストは対象者の自宅や生活環境に入りリハビリを提供します。

それは、よく考えてみると家族や友人でもない他人を家に上げるということです。これを自分に置き換えて考えてみると、ガスの点検や修理業者の人が来た時に少し気が張りますよね。

そして、その時に業者の身だしなみや態度などを無意識に見ていませんか?

身だしなみが悪く、言葉遣いや態度が悪いと良い印象を持ちませんよね。そう考えると、対象者の生活環境に直接介入するセラピストはある程度、お付き合いが長くなると考えた場合、信頼関係の構築のためにも、身だしなみや、マナー知識はあるとその後の関係性や治療にも効果が出てくると思います。

メラビアンの法則

身だしなみが必要なのは「メラビアンの法則」というものでも証明されており、人の印象は第一印象の視覚・聴覚・言語の3つの情報で決まるとも言われており、視覚情報が55%聴覚情報が38%、言語情報が7%という割合です。

そのため、視覚情報が半分以上を締めているため、「身だしなみ」は特に大事ですね。

さらに、聴覚情報として声の大きさや話す速さや聞き取りやすさなどは印象に大きく関わります。伝わりやすいように丁寧に説明しようとしたらゆっくり話すと思います。「時」と「場合」に合わせて話し方や速さ、声量を変えることが大事ですね。

言語情報とは、話の内容なので目標の設定の際に一般的なエビデンスや専門的な知識をわかりやすい言葉で伝えることが大事ですね。

セラピストとして求められるスキル

次に、セラピストとしての求められるスキルですが、大事になってくるポイントは、セラピストの知識をただ押し付けるのではなく対象者の経験や考え、悩みなどを自身の知識とかけ合わせ対象者に合った解決策を提案することが出来るだけの知識や見識を持っていることが求められるということです。

みなさんは、対象者に対して「知識のみ」を伝えていることはありませんか?

僕も、回復期リハで勤めているときは対象者(患者様)の質問や疑問に対し、「知識のみ」で対応していることが多くありました。

例えば、脳梗塞を発症した患者さんに「どれくらいで治りますか?」「良くなるのはいつから?」などと聞かれた時に、評価をしたうえで「文献によると発症時から現在の経過では○ヶ月で動きやすくなると思います。」と伝えることが多くはないでしょうか?僕がそうでした。

その時に多くの人は「知識のみ」を伝えていませんか?

この時に問われているのは、対象者の経験や大切にしていること、抱えている疑問を踏まえた上で、質問に対する「専門的な知識」とその人に合った答えをすり合わせることです。

先ほどの例では、患者さんが質問してきた言葉の背景を知ることが大事ですよね。

対象者は、家事をしたいと思っている主婦や農作業をしようと思っている男性など人それぞれです。それに合った解決策や現状を判断した上で新たな方法の指導などその人にあった目標を立てることが出来ますよね。

ただ単に、専門的な知識を押し付けられても人は動くことが少ないです。ただし、それらが自身の感性に近いと行動しやすくなります。

例えば、町中を歩いていて自分の好みの服や物は関心が向きますが、そうではないものはあまり注意してみませんよね。そのため、対象者の感性に近い提案をすることで受け入れやすくなりますね。

また、提案することが難しければ対象者に専門的な知識を伝え、その人の個性にあった回答を話し合うこともいいですね。

専門職としての知識だけでなく、対象者個人の経験や見識、思想、大切にしている事象(いわゆるこだわりなど)や事柄、抱えている疑問を吸い上げ、それらと知識を関連させ包括的に判断し国際生活機能分類(International Classification of Functioning Disability and Health;IFC)に基づく評価のなかで活動と参加に制約をきたす要因に対し、対象者の生活の質(quality of life;QOL)の向上につながるアプローチを選択するに足る知識と見識をセラピスト自身が保有していなければならない

監修,青山朋樹,高橋紀代.編集,辰巳昌嵩「訪問リハビリテーション アドバイスブック」株式会社メジカルビュー社,2018年第1版.

とあります。

訪問でのセラピストに求められるスキルは、対象者の経験や考え、悩みなどを自身の知識とかけ合わせ対象者に合った解決策を提案することが出来るだけの知識や見識を持っていることが求められるということですね。

チームアプローチで良いサービスを提供するには

最近よく「チームアプローチで取り組むことが必要」と言われるからと言って、ただ対象者の周りを多職種連携で行えばいいというとそうではないですよね。

良いサービスを提供するには、チームを構成するメンバーの特徴を相互に理解し、それを活かすことが肝心です。

例えば、対象者が洗い物や選択などを行うことが困難という問題点が合ったとします。「じゃ、サービスを利用しよう」とすぐに利用するサービスを増やしてしまうと思いますが、ちょっと待って下さい。

それぞれの職種に確認や共有する必要があります。

セラピスト自身では身体機能や認知機能などの変化はないか評価したりし、その他の職種にも医師に対して病状の変化などを情報共有したり、看護士やヘルパーさんには状態変化がないか?依存的ではないかなどを確認することが必要です。そして、今回の例では体力の低下と評価できたら、食事や運動の管理を行う・共有することで問題点に明確な介入が出来るということですね。

「誰かの担当だから、誰かがしてれる」ではなく、セラピストが出来る分野は積極的に行い、その他の職種が先導することがあれば、こちらが持っている情報を共有し補う事が大事ですね。

まとめ

今回は、訪問リハビリでセラピストが対象者と信頼関係を構築するために必要な「接遇」や求められる「スキル」について解説しました。僕もセラピストとして大事なことを再確認できたので対象者の方に良い印象を持ってもらい、さらに 知識を補充していきいい治療を提供できるように勉強していきます!

今回参考にさせていただいた書籍は「訪問リハビリテーション アドバイスブック」です。

今回伝えた内容は、僕が良いなと思ったところを抜粋したので、他にも参考になるところはたくさんありますので、気になった方はリンクを張っておきますのでぜひおすすめです。

参考文献


では、良い健活を。

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