トレーニングを行っている人の中で、効果的に筋肥大をしたいという人は多いと思います。
しかし、筋トレを行う際に何をどのようにしたら良いのかわからない。頻度はどれくらいで、回数は?セット数は?休みの日は?などと疑問を持つ人も多いのではないでしょうか?
今回は、筋肥大を目的としたピリオダイゼーションプログラムを僕自身のプログラムを例にお話していきます。(少し長くなりますがご了承ください。)
今回の内容は、
- 筋トレを効果的に取り組みたい!
- 今のトレーニングを見直そうと思っている。
- 筋トレをしているのに効果が出ない、停滞期?と思っている人。
などの人におすすめです。
その前に前回、ピリオダイゼーションについて解説しました。
簡単におさらいすると、筋肥大には継続的なトレーニングが効果的ですが、内容次第ではオーバートレーニングになってしまい筋トレを継続できない、最悪の場合はケガをしてしまうこともあります。それを防ぎつつ、計画的に筋肥大をしていくためにピリオダイゼーション(期分け)の考え方が役立つということです。
では実際にプログラムを行う際にどのようにするか、見ていきましょう。
目次
- モデル
- 目標と目的
- 期間
- プログラム内容
- トレーニングの種目
- 上半身のトレーニングメニュー
- 下半身のトレーニングメニュー
- 実施している感想
- まとめ
モデル
「非線形(波状)ピリオダイゼーション」
なぜ、ピリオダイゼーションで行うかというと多くのエビデンス(文献)で、ピリオダイゼーションの実施が非実施のアプローチよりも筋力の大きな増加を引き出すことを示しているから採用しました。
また、健康的に長くトレーニングをおこおなうためにも従来のモデルでは負荷を段階的に上げていくが十分な休息を取ることが出来ず、オーバートレーニングの可能性があるからです。さらに、徐々にトレーニングの量を減らしていく従来のモデルでは筋肥大効果を維持することが難しいためです。
目標・目的
今回、プログラムを考えたのは「Big3」と言われるベンチプレス、スクワット、デッドリフトの記録を伸ばすために立案しました。
現在:ベンチプレス100kg・スクワット145kg・デッドリフト175kg挙上可能。トータル420kg
目標:ベンチプレス110kg・スクワット160kg・デッドリフト185kg挙上する。トータル455kg
目的:筋肥大(増量)と筋力向上する。
※この目標や目的は自分がどうなりたいか明確にすることで実現する可能性を上げてくれるので、詳細にするとモチベーション・やる気が持続するので目標設定をしましょう。
期間
2/21〜3/21(1ヶ月間)
プログラム内容
9日間かけて全身(上半身と下半身)トレーニングを高負荷・中負荷・低負荷に分けて行います。
トレーニング種目 | セット | 反復回数 | レストインターバル |
1/9(高負荷:80%、下半身) | 5〜6 | 3〜5 | 3分 |
2/9(高負荷:80%、上半身) | 5〜6 | 3〜5 | 3分 |
3/9(休み) | |||
4/10(中負荷:60%、下半身) | 3〜4 | 8〜12 | 2分 |
5/9中負荷:60%、上半身) | 3〜4 | 8〜12 | 2分 |
6/9(休み) | |||
7/9(低負荷:80%、上半身) | 2〜3 | 15〜25 | 30秒〜60秒 |
8/9(低負荷:80%、上半身) | 2〜3 | 15〜25 | 30秒〜60秒 |
9/9(休み) |
もちろん状態に合わせて、トレーニングの進捗状況は変わります。
高負荷では回数が少ないため、セット数を多くすることで1サイクルで扱う量(ボリューム)を確保することが出来ます。
トレーニングの種目
【多関節運動・単関節運動】
多関節運動に加え単関節運動を行うことでさらに筋肥大に効果を引き出してくれるためプログラムに取り入れています。また、実感ですが多関節運動を行ったあとはかなり疲労感を伴います。その前に、単関節運動を追い込むと多関節運動を行うのに支障をきたします。そのため、単関節運動は多関節運動を行ったあとで行うほうがいいですね。
フリーウエイトによる多関節運動は、普段のプログラムルーティンに常に組む込むべきだが、必要とする技術が少ないトレーニング種目(単関節運動やマシンによるトレーニング種目など)はより自由に変更することができる。
著者:Brad Schoenfeld/監修者:後藤勝正「骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングへの応用」発行所:有限会社ナップ(pp.96)
ただ、狙った筋肉に注意を向けて行う場合は軽い重量・追い込まない程度に単関節運動を行うこともいいですね。
上半身のトレーニングメニュー
上半身のトレーニングプランです。主に「骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングの応用」を参考に作りました。これは、一度自分が体験しどれくらいの効果を得られるのか?取り入れるもの、さらに追加するものなどの基礎づくりも兼ねて行います。
僕がこれまで行ってきた、上半身(胸、背中、肩、腹部)のトレーニングは
- 胸:ベンチプレス、ダンベルプレス、インクラインプレス、ケーブルフライ
- 背中:ラットプルダウン、ベントオーバーロウ、シーディッドプーリーロー、プルアップ
- 肩:ダンベルラテラルレイズ、ダンベルショルダープレス、ダンベルリアレイズ、
- 腹部:アブローラーなどです。
そして、「骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングの応用」を参考にして行っているトレーニングプログラムは以下になります。
高負荷:80% |
ベンチプレス |
ウェイト・プルアップ |
スタンディングプッシュプレス |
ベントオーバーロウ |
中負荷:60% |
インクラインプレス |
フラットダンベルフライ |
ラットプルダウン |
ワンアームダンベルロー |
オーバーヘッドプレス |
ダンベルラテラルレイズ |
ケーブルアブドミナルクランチ |
低負荷:40% |
ハンマーチェストプレス |
ケーブルフライ |
クロスケーブルプルダウン(リアデルト) |
シーティッドプーリーロー |
ダンベルシーティッドショルダープレス |
ダンベルリアレイズ |
リバースクランチ |
高負荷、中負荷、低負荷のトレーニングなので部位を上半身という広く行っています。
下半身のトレーニングメニュー
下半身のトレーニングプログラムも追加しました。
以前までは、スクワット、デッドリフト中心に行っていました。たまにマシンでレッグエクステンションやレッグカールを行っていました。
今回取り組んでいる、トレーニング内容は以下になります。
高負荷:80% |
スクワット |
デットリフト |
レッグプレス |
グルートハムレイズ |
中負荷:60% |
フロントスクワット |
ブルガリアンスクワット(ダンベル) |
ルーマニアンデッドリフト(ダンベル) |
ライイングレッグカール |
スタンディングカーフレイズ |
低負荷:40% |
ダンベルランジ |
ニーエクステンション |
ケーブルグルートヒップエクステンション |
シーティッドカーフレイズ |
こちらも「骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングの応用」を参考に作成しました。
実施している感想
実施している感想としては、今は良い経過を送っているのではないかと思います。ただし、開始時はそうではなかったです。^^;
1週目の下半身のトレーニングが終わった時にかなりの筋肉痛が来ました。一番ダメージが多かったのは、単関節運動を多く扱う中負荷のトレーニングの次の日は脚を上げるのが重く、日常生活の動作もゆっくりになるほどでした。
これは、新たに追加したトレーニングプログラムに慣れておらず、筋性の疲労に加えて神経性の疲労もあったのではないかと思います。いわゆる、筋肉痛です。
専門的に言うと、運動誘発性筋損傷(exercise-induced muscle damage:EIMD)です。
激しい運動、特になれない間は、骨格筋の損傷を引き起こすことがある。一般的に運動誘発性筋損傷(exercise-induced muscle damage:EIMD)として知られるこの現象は、組織のわずか数個の巨大分子に特異的であったり、筋細胞膜、基底膜、支持性結合組織の大きな断裂、あるいは収縮性要素や細胞骨格の損傷として現れる。
PP,44
ただし、2週目のトレーニング後は1週目に比べひどくなく過ごすことが出来ました。
みなさんも、筋肉痛も何回か運動をこなしていくとだんだん痛くなくなる経験をしたことがあると思います。それは、繰り返し効果(repeated bout effect)という現象によって筋肉量の増加や動かす時の最適な方法を体が覚えることで筋肉痛が減少しているからですね。
不慣れな運動の後には、repeated bout effectが急速に現れる。同じ運動プロトコルを1回だけ追加で実施するだけで、EIMDに関連した腫脹反応が最初の運動のわずか1/3にまで減少することが示されている。
PP,44〜45
現在も、筋肉痛は起きますが一週目に比べ減少していますし、狙った部位にしっかり効いていると言う指標にも出来るので良い経過を送っていると思います。
また、終了時に筋力が向上したのか結果報告します。それまで立てたトレーニングプログラムを頑張ります!
まとめ
今回、僕の筋肥大トレーニングプログラムを紹介しました。もしトレーニングの方法に悩んでいる方は是非参考にしてください。(最初の筋肉痛はかなり効きますが^^;)
詳しい情報や今回の内容を知りたい方は、「骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングの応用」を参考にしたので気になる方は、おすすめです。
今回紹介したピリオダイゼーションプログラムは「実践編」として最終結果を更新します。
現在、経過して2〜3週間ほど経ちトレーニングもこなすことが出来ているので、さらに自分にあった長期的なプログラムを作成して行こうと思います。また、疑問に思ったことや質問などをコメントに書いていただければ、返答していきます。
また、応援のコメントもしていただければ僕自身の励みになりますのでお願いします(^^)。
それでは、良い健活を。
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